人気ブログランキング | 話題のタグを見る
いじめ

もし自分の子供がいじめられていたとわかったら、

もし自分の子供がいじめる側だとわかったら、

あなたはどうしますか?





帰宅した長男の様子がおかしいのに気づいたのはおとんでした。

おとんに

「・・・泣いたんか?」

と、聞かれても長男はその質問には答えもせずに、
「そんなんどうでもいいやろ!!」
と、少し怒ったような口調で言い、
すぐに別の話をして、そのまま遊びに出かけて行きました。

確かに少し目が充血してるような・・・

でも今までの3年間でも数回泣いて帰ってきたこともあるので、
(理由は掃除中ふざけてetcで先生に怒られて・・・などです)
私はそれほど気にも留めませんでした。

夕方になり、長男の帰宅後、
さっきのことがちょっと気になって、

「なんで泣いたん?」
「先生になんか怒られたん?」

と聞いてみると、長男はうなずきましたが、
それ以上詳しくは話してくれませんでした。


授業中か掃除中にふざけて怒られたんかな?

とは思ったものの、私は特に気にも留めませんでした。




そして、夕食後、長男が宿題をしていた19時前です。





電話が鳴りました。








「夜分すいません。 担任の○○ですが、
・・・長男君から何かお聞きになりましたか?」







???


最初は何のことだかよく分かりませんでした。


「あぁ、そういえば先生に怒られたって言ってました(笑)」






先生 「・・・他には何かお聞きになっていませんか?」






「・・・・・??・・・・・いえ、別に何も・・・・・」






先生 「・・・急なのですが、・・・今からうかがわせていただいてもよろしいでしょうか?」















このときやっと事の重大さに気づいたのです。




何か大きな出来事が学校であった。



その出来事に長男が関係している。







そしてそれはとても悪いことに違いない。





嫌な予感がどんどん広がっていきます。





まもなく先生が来られました。

テーブルに、先生、長男、私、おとん、
そして少し離れたファンヒーターの前では次男が絵本を読んでいました。



先生から聞かされた話は、
私が33年間生きてきた中で、
一番ショックな出来事でした。







長男のクラスに一人の女の子がいます。
とてもとてもおとなしい子だそうです。
少しかわっているところがあるので、
1年のときからからかわれたり、といったことがあったそうです。
だいたいからかう子は決まっていて、
俗に言う、『いじめっこ』タイプの男の子だそうです。

長男もその男の子に何度かたたかれたりしたことがあるそうですが、
そうかと思えば一緒に遊んだりもするし、
(親的には複雑な心境なのですが)
長男にとっては「友だち」・・・だそうです。






「数日前のことなのですが、
その男の子に命令されて、
長男君がその女の子を公園に呼び出し、
放課後その男の子と長男を含む男子4人で、
いじめるつもりだったそうです。

呼び出された女の子は
『何だかおかしいな』と思いながらも公園へ行くつもりだったそうですが、
周りの友だちやおばあちゃんに『行かない方がいい』と言われ、
公園には行かなかったものの、
翌日『なんで来なかったんや』
と言われるのが怖くなって学校に来れなくなりました。

それについて、3時間クラスで話し合いました。
謝りたいので学校に来て欲しい、とその女の子に伝えたところ、
来てくれたので、その男の子や、
公園に来た子達が謝りました。
長男君も泣きながら謝りました。」















・・・・・・何それ!?





・・・・・・何なん!?









血の気が引いていきました。

泣きじゃくる長男に、そうたずねることしかできませんでした。












『いじめるつもりだった』日、



たしか、あなたは

「野球してくる!」

ってお友だちといっしょに出かけていったよね?



私は 

「いってらっしゃい! 暗くなる前にかえっといでよ~!」

って何にも知らずに笑顔で見送ったよね?







あの時、いじめに行くつもりだったの?






それに私は気づかなかった。






私は8年間なにをしてきたんだろう。

あなたに何を教えてきたんだろう。

それとも何も教えてなかったのかも。







同じクラスや、他のクラスにも誘われた子は何人かいたそうなのですが、
みんな断って行かなかったそうです。








長男は断らなかった。







何で!?という言葉と、涙しか出てこない私とおとんに、
先生も一緒になって涙を流しながら、


「長男君は、・・・・いつも優しくて、
今回が多分はじめてのことだとは思いますが、
起きてしまったことは・・・・・事実ですので・・・」



と、おっしゃってくださいました。
先生にその女の子の住所と電話番号を聞き、
すぐに連絡をし、家族全員で雨の中謝罪しに伺い、
詳細を聞き、再び長男も私達も泣きながら謝りました。
謝ってすむ問題ではないけれど、
これ以外どうしていいかわかりませんでした。
申し訳ない気持ちと、情けない気持ちと、怒りと、辛さと、
重たくて冷たい気持ちを抱えて帰宅しました。













「怖くて断れなかった」






ぽつりと長男がつぶやきました。


先生には相談できなかったん・・・よね・・・。

せめて私やおとんには相談できなかったんかなぁ。

きっと、私じゃたよりなかったんかな。




その夜から、心の底から笑うことができなくなってしまいました。



今思えば、長男も辛かったんだろうけど、
それを思いやる余裕が私には無かった。
きつく叱って、責めて、泣いて、の繰り返しの日々でした。
次男も、横で聞いていてきっと辛かったよね。

誰かに相談する気力も、話す勇気もなかったので、
おとんと2人で抱え込んでしまった。
おとんは伸ばしていた髪の毛を自分で刈って坊主にしました。
おとんも・・・おとんも辛かったんだろうなぁ・・・。
義母が入院したり、義父も(今現在も)入退院を繰り返していて、
とても相談できる状態じゃなかったし、
私の実家にも、話せなかった。
そんな風に育ててしまった自分が情けなくて。




数日後、長男つながりのお母さん友だちだけの忘年会で、
その中にも『公園に集まったメンバー』のお母さんがいたので、
ふとその話題になって、
「ほんとうに情けないよ・・・」って言ったとたん涙があふれて、
先生の電話からのことをみんなに泣きながら全部話したら、
ほんの少しだけ気持ちが楽になった。


「長男君はいつもは意地悪してないってうちの娘が言ってたよ!」
「でも断らんかったらいじめてるのと同じやもんなぁ」
「うちもあの日『いってらっしゃい!』って見送ったもん・・・・」
「弱い子、しかも女の子を男の子がいじめるのはやっぱりあかんやろ!」


きちんと悪いことは悪い、って言ってくれる人たちでよかった!!!
って心から思った。




そして、それからまた数日後。
長男がお友だち数人と遊んでいたら、
たまたまその女の子が通りかかって、
一緒にキックベースをしたそうです。

「○○ちゃんにもおやつ分けてあげるわ!」

と言って、テーブルの上から飴を掴んでいった長男を見て、
ほっとした自分がいました。



でも、あれから、一月以上たったのに、
今もこの文章を書いているうちに涙があふれてとまりません。



子供がいじめられたとき、
子供がいじめる側だったとき、
子供がいじめられ、なおかついじめる側だったとき、


これからも

まさか!

嘘やろ!

と言った出来事がいろいろあるのかもしれませんが、
この日の出来事で、
私達も長男もいろんな面で成長できていればいいのですが・・・・











・・・・と、まぁ、そんな訳だったのですよ!(笑)






(笑)って書けるようになるまで、ちょっと時間かかっちゃいました・・・。

もう少しで後厄も終わるので(笑)がんばっていこうと思います。






一人で悩んでいたとき、
とても参考になったサイトです。
いろいろな方々のコラムもそうなのですが、
『子どもの教育相談室』にとても救われました。
うわべだけじゃない皆さんの回答が、心に染みました。
子育てって、きれいごとだけじゃないんですよね。
メンバー登録が必要ですが、子育て中の方は参考になる箇所が多いと思います。

Benesse 教育情報サイト
by drop-by-drop | 2006-11-10 23:40 | 家族
<< みかん狩り 赤レンガフェスタ >>